大学院大学の見学

沖縄建築士会青年・女性委員会

2010年03月07日 16:56

3月7日(日)に建築士会とJIA沖縄支部、建築学会九州支部沖縄支所の共催で
沖縄科学技術大学院大学(OIST)の見学会が催されました。

当日の参加は約130名、
現在ほぼ完成しているのは、回廊、トンネル、センター棟、研究棟1です。

これほどの規模の建築物の見学会が
沖縄で催されるのは滅多にないことなので
張り切って見学してきました。



トンネル





トンネル入口外観

小さな尾根と沢が入り組む複雑で広大な敷地なため、環境アセスにより
生息していることが分かっている希少動植物を出来る限り保護するため、
地形をあまり壊さないよう建物を配置しています。

そのため、メインのキャンパスエントランスからセンター棟・研究棟へ行くのに
トンネルの中を通って行きます。





センター棟・研究棟へと地上へ上がるための
エレベーターシャフト



沢に動植物が多く生息しているため、沢とその水系が出来る限り保護されている





複雑な地形のため、どの階も地上に接している部分があり、
1、2、3階ではなく、A、B、C…階という表示の仕方がされている。
写真も3階部分にあたるC階のセンターコート


C階カフェスペースから東シナ海を臨む










大学の外観の色は、
敷地に多く生息している琉球松の幹の色

それによって巨大な建物が景観に溶け込み、圧迫感をあまり
与えない

また外壁材はセラミックタイルが使用されていて、
コンクリートの躯体とタイルとの間に4センチの空間があり、
コンクリートが熱をもたないよう配慮されている





床はほとんどがカラーコンクリート





見学者がとても多いため、6班に分かれ、それぞれ日建設計のスタッフの方が
ガイドをしてくれました。










実験が研究の主な手法であるウェットラボ



コンピューターによってデータをはじき出す事が
研究の主な手法のドライラボ





建物内の多くの収納が竹で作られている
成長が早く資材が手に入り易い竹を使用することでエコにつながるとのこと



トイレブース



研究者のためのラウンジ

こういったくつろぎのスペースがいたるところにありました。






主任研究員の部屋

ノーベル賞を取るような研究者でも一人この12帖程度のスペース






世界最高水準の研究施設を目指して建設された施設なので
説明を聞きながらその内容や規模に圧倒されつつ
とても刺激を受けた見学会でした。

見学会の実施に際し、ご尽力いただきました(株)日建設計・(株)国建の関係者の
皆様に感謝致します。

             青年・女性委員会 女性部会長 前里悦子

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