これからの建築士

　報告が遅くなりましたが７月17日(金)、18日(土)は、
平成21年全国女性建築士連絡協議会（通称：全建女）へ参加してきました。




今年は過去最高の４２２名の建築士の参加があったようです。


全建女は毎年、東京と地方の交互で開催され、
今年の開催地は長野市でした。（つまり来年は東京開催になります）




7月17日(金)
長野オリンピックの時アイスホッケーの会場だった『ビックハット』隣の
若里市民文化ホールにて、全国女性部会長（委員長）会議、全体会が
行われました。




今回の全建女のテーマは、「地域と共生する住環境づくり」
　　　　　　　　　　　　〜建築における「環(WA)」を考える〜

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　でしたので、

全体会で工学院大学工学部建築学科教授の吉田倬郎氏による基調講演の後、

「建築における「環」ち「産・官・学・民」のネットワーク」について
コーディネーター　高木直樹氏（信州大学工学部建築学科教授）
パネリスト　　　　吉田倬郎氏（工学院大学工学部建築学科教授）
　　　　　　　　　市村良三氏（長野県小布施町長）
　　　　　　　　　石川利江氏（㈲ISHIKAWA地域文化企画室代表取締役）
　　　　　　　　　出澤　潔氏（㈳長野県建築士会名誉会長）

によるパネルディスカッションが行われ、地域にて色んな取り組みを行われている方たちばかりなので、
会場からも熱心に質問が出ていました。




石川氏は今、沖縄で開催されている『キジムナーフェスタ』にも関わられているそうで、
特に小布施町長と石川氏の地域での活動の話は興味深かったです。










夜は、ホテルメルパルク長野にて懇親会が行われました。


沖縄から一緒に行った末吉さんと



長野建築士会も現在、沖縄と同じように青年委員会と女性委員会が合同に
なっているため、男性委員の参加もとても多く、大会も懇親会もとても
盛り上がりました。






7月18日（土）
長野市生涯学習センターにて分科会

朝9時より長野善光寺の表参道沿いにある生涯学習センターに集まって、
８つの分科会に分かれました。

Ａ分科会「循環型社会」
Ｂ分科会「建築を取りまく制度と建築士会」
Ｃ分科会「健康住宅と素材」
Ｄ分科会「建築物の再生活用」
Ｅ分科会「歴史的な建物とまちなみ」
Ｆ分科会「子供と住環境」
Ｇ分科会「高齢社会」
Ｈ分科会「集まって住む」

今回、私はＤ分科会に参加しました。



私は今年で３回目の参加で、興味があると思う分科会に
顔を出すので毎回違う分科会なのですが、人によっては自分が地域で
取り組んでいる活動に関係のある分科会に毎年続けて参加される方も
いらっしゃるようです。

Ｄ分科会「建築物の再生活用」は、佐賀県の女性委員会の方が
地域で取り組まれている古民家（藁葺き）の再生についての発表があり、
それについて質疑や討論が行われました。

沖縄ではほとんどが戦争で焼け落ちて今建っているのは戦後の建物ですので
他県のように町並みとして古い建築物が並んでいるところはありませんが、
今後100年後200年後…と考えたときに、今どういう建物を建てるべきなのか、
どういう工法、素材を用いるべきなのか　など色々考えさせられます。

全建女は分科会が多いので、１つの分科会への参加者が数十人単位になり、
活発に意見が出るし、いいやすいのが特長だと思います。

私自身、建物の再生に関わったことはありませんが、
佐賀の発表の中で、『地域の子供たちにそういう文化財があるということを
知ってもらうために模型造りに参加してもらった』
という話があり、最近折り紙建築をよく実施している沖縄でも
参考になることがたくさんあるのでは、と
その辺を少し詳しく聞いてきました。

また、発表者以外にも
「私の県ではこういう取り組みをしていますよ。」
とか
「こういう手法のほうがいいのでは？」
というような意見が参加者側から頻繁に出る分科会でした。
それは毎年どの分科会に出ても同じ事が言えます。


分科会報告会



閉会式での全国大会10月に行われる山形大会のアピール


いつも全建女に参加すると、全国の女性建築士が自分の仕事に誇りと
情熱を持って取り組んでいることがよく分かり、刺激になります。

来年は是非また多くの人に参加してもらいたいと思います！



全員ではありませんが九州のメンバーとパチリ



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（前里悦子）